ニャオニクスな日々

夫婦でポケカやっています

アロコンクリスマス! 大会レポート(環境編)

アローラ! 昨日行いましたアロクリですが、無事大盛況の中つつがなく終了しました。合計46名の方にご参加頂き、非常に盛り上がりました。参加していただいた方はもちろん、参加できなかった方からも楽しみだったという声を頂いており、主催者冥利に尽きます。皆様ありがとうございました。

さて大会結果ですが、ガブルカ(ガブリアスルカリオ)の使用率が20%を超える中、ただ1人ナゲツケサルを使ったけろぽんさん(ナゲツケサルゾロアークGX))となりました! おめでとうございます!

大会概要と上位入賞者、そして気になるデッキ分布・勝率は以下となります。

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◯大会概要

日時と場所:2017年12月17日(日) バトロコ高田馬場

参加者数:46名

試合形式:スイスドロー5回戦30分BO1

 

◯上位入賞者

優勝:けろぽんさん(ナゲツケサルゾロアークGX・5-0-0)

準優勝:カズマさん(グソクムシャGXネクロズマGX・4-0-1)

3位:こばゆうさん(グソクムシャGX子ラランテス・4-1-0)

4位:ぺるーさん(竜ジジーロン+超バレット・4-1-0)

5位:たろさん(ジジーロンGXテッカグヤGX・4-1-0)

6位:ヤナギさん(ジジーロンGXソルガレオGX・4-1-0)

7位:たかぼーさん(ガブリアスルカリオ・3-0-2)

8位:のぞむさん(シルヴァディGXフーパ・3-1-1)

 

◯デッキ分布と勝率

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※最大勝ち点:使用者数*5試合*勝利時の勝ち点3を指す。理論上の最大勝ち点。

※勝ち点獲得率:獲得勝ち点を最大勝ち点で割ったもの。実質的な勝率。引き分け時に勝ち点1が発生する関係上、こうした表記になった

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◯ガブルカはなぜ勝ちきれなかったのか?

分布を見て誰もが気づくのは、ガブルカ系統の高い使用率です。ガブルカ系統以外のデッキのバラけ方に対し、ガブルカ系統の使用率は2位たそがれネクロズマGXジバコイル系統の2倍と大きく離しています。

一方でベスト8にたかぼーさんが入賞しているものの、勝ち点獲得率は高くなく、勝率5割をわずかに切っています。なぜ圧倒的Tier1だったガブルカ系統は勝ちきれなかったのでしょうか?

先に答えを言ってしまうと、「1~3回戦までにホウオウGX系統やたそがれネクロズマGXジバコイルといった勝ちたい相手に勝ちきれなかった結果、4~5回戦でミラーマッチが多発し、喰い合ってしまった」が僕の見立てです。3回戦終了時、ガブルカ系統使用者の勝ち点分布は以下のようになっていました。

勝ち点6:3名

勝ち点5:1名

勝ち点4:1名

勝ち点3:4名

勝ち点1:1名

3回戦終了時点ですでに全勝者はおらず、勝ち点6と3が多かったため、その後同士討ちが始まります。

結果的に、ガブルカ系統の星取表は以下のようになりました。

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もっとも試合数の多かったのはミラーマッチ。まあ1つ発生するごとに2試合分カウントされるのでそれはそうですね、と。またガブルカ系統が強いとされるホウオウGX系統に勝てていないこと、Tier2のたそがれネクロズマGXジバコイル系統をすべて落としたことが響いています。ホウオウGXとたそがれネクロズマは序盤で落としていることが多く、後半のミラーマッチ多発の原因ともなっています。

なおここまで読んでお気づきの方もいるかもしれませんが、上位3名はほとんどガブルカ系統を踏んでいません。3人合計15試合でマッチングは1度だけ。序盤でガブルカ系統が星を落とした結果上位デッキとのマッチングが発生しておらず、実は直接的な相性は今回の結果からは分かりません。ただ言えるのは、ガブルカ系統はそもそも安定した構築がまだ見つかっておらず、環境以前に、構築面でまだまだ伸びしろのあるアーキタイプなのだということです。逆に今回の大会の結果をもって「ガブルカ強くない」と判断するのは早計とも言えそうです。

◯苦戦した2進化系統デッキ

なおガブルカ+鋼(ネクロズマ/ソルガレオ)で全体の使用率4割を超えているのですが、いずれも2進化ポケモンがキーとなる構築となっています。一方でベスト8のうち、ガブルカでも鋼でもない6つのデッキは、いずれもたねポケモンや1進化ポケモンを主体としたデッキです。こうしたことからも、やはり2進化ポケモンをキーとしたデッキは、まだ発展途上であるということが分かります。

今後ドローやサーチ系のカードが強化されると、こうした2進化主体のデッキが伸びていくかもしれません。

では逆にサンムーン限定環境における「安定した構築」とはどのようなものなのでしょうか。後ほど「構築編」ということで、上位デッキからこの環境における安定したデッキの組み方を探ってみたいと思います。というわけで、続く。

 

アロクリは素敵なデッキ名をお待ちしています

アローラ! サンムーン限定構築大会アローラクリスマス、いよいよ明日となりました。エントリー頂いている皆様とお会いできるのを楽しみにしています。

 

なお前日のご案内でアレですが、アロクリに参加頂く方に1つお願いです。

可能であれば当日使用するデッキにデッキ名を付けていただければと思っています。

理由は2つ。

・スタンダードより(今は)やりたいことやれそうな環境なので、愛着持ってデッキ組んでいる人もいる、かもしれない

・後でサンムーン限定構築環境やスタンダードでそのデッキタイプが流行った時、そのデッキの名付け親を主張できる、かもしれない

という理由です。実際今年の3月にあったアローラコンストラクションZではノナメさんがエーフィダストを作っていたりして、ありそうなことだったりします。

もちろん、ユニークな名前をつけなきゃいけないというわけではないです。「グレイシア単」とか「ガブルカ」とかでも全然構いません。ただどこか工夫した点や、思い入れのある部分がある場合、それが分かるデッキ名の方が楽しいと思います。あ、なお公序良俗に反しない範囲でお願いします。SM5のヤレユータンだけ入れて「うんち」とかダメですよ。いやフリじゃないから。ほんとに。

 

ということで、スコアシートの下部にこんな風にデッキ名を記入して頂く欄を設けました。5試合目が終わった時点で構いませんので、入れて頂けると嬉しいです。

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それでは明日頑張りましょう!

 

サンムーン限定構築を考えるのに役立つ記事まとめ(随時更新)

アローラ! アロクリも今週末に近づいて来ました。まだまだ参加者募集中でございますので、迷ってる方はぜひ! 定員残り一桁です。

アロコンクリスマス エントリーフォーム

 

さて今回はサンムーン限定の環境について考えてみたいと思います。とはいうものの、主催が直接Tier1だなんだと言うのはちと興ざめな気もするので、主催以外で書かれている役立ちそうな記事についてをまとめてみたいと思います。なお随時更新して行きたいので、これもあるよ! という方はぜひTwitter等で教えて下さいませ。

 

◯各タイプごとのポケモン解説記事(ロロたんぬさん)

ロロたんぬさんが各タイプごとにサンムーンシリーズのポケモンを解説しています。

アタッカー・アシストという分類も便利。当日までに全タイプの記事が上がることを期待()

草タイプ

炎タイプ

水タイプ

雷タイプ

超タイプ

 

◯サンムーン環境考察(CHANGさん)

CHANGさんによるサンムーン考察。環境だけでなく、デッキ構築に関する考察もあります。

darkcharizard40.diarynote.jp

 

◯SM限定レギュについての考察とレシピ(リョウさん)

molmolpoke.diarynote.jp

10月のナナホシ杯サイドイベントで行われたサンムーン限定構築戦のレポ。スタン環境と違い、オカルトマニアやダストオキシンがないため、「ひかりのけっかい」アローラキュウコンの突破が鍵になると考えていたんですが、このレポートを見る限り

アローラキュウコンメタングで突破でき

サーナイトGXをメタグロスGXでワンパン出来る

メタグロス系統のデッキが跳梁跋扈していたようです。確かに強い。ただし現在は弱点をカバーできる新ソルガレオGXがおり、さらに新弾非GXであるプリズムスタソルガレオが……テンガン山が……ジバコイルが……

 

あれ、強化されてる?

 

◯サンムーン以降レギュレーションについて考える(ロロたんぬさん)

loloboulevard.diarynote.jp

loloboulevard.diarynote.jp

6月の記事ではありますが、その後ちょくちょくアップデートされていたようです。特に最初の構築に関する考え方は今でもとても役に立つと思われます(SM5で余程のことが無い限りは)(SM5で余程のことが無い限りは)(SM5で余程のことが無い限りは)。

 

◯SM限定レギュのデッキタイプ一覧!(ハシダムさん)

hashidam.diarynote.jp

 

11/23にサンムーン限定構築戦を行うハシダムさんの記事。タイプごとに注目カードが網羅されており、参考になります。

 

◯アローラコンストラクションレポート(たいあたりジム)

たいあたりジム第2回アローラコンストラクションレポート – たいあたりジム

今回の共同主催であるトイさんの「たいあたりジム」主催イベントレポ。驚く無かれ、なんと開催は2017年1月! SM1+が出た直後です。実は僕が初めて参加した自主大会でもあります。これがなかったら今回のアロコンクリスマスはおろか、ニャオニクス杯もなかったかもしれない。ということで、アロクリのご先祖様です。

 

◯海外レギュレーションのデッキリスト

September (2017) - Decklists & Tournaments (collecting results) / 60Cards

ゾロアークGX発売前ですが、バトルサーチャーなしの構築がどういうものかというのが分かります。大体プラターヌ4・N3~4・グズマ3~4ということで、ドロソ+グズマの現物でほぼ12枚近く使っています。中にはアセロラ4投という構築も。おそらく行進やスカイフィールド210ダメが無い中打点環境に耐えるための構築と思われます。

 

◯その他絶賛情報提供お待ちしています

・サンムーン限定環境に関するこんな記事があった

・同 こんな記事を書いてみた

などありましたら、 @klovまで教えて頂けると泣いて喜びます。この記事中に追加させて頂きます。

 

なお大会本体ですが、まだまだエントリーを受け付けております。申請はこちらから!

アロコンクリスマス エントリーフォーム

アロクリ エントリー者一覧

アローラ! ウルトラサンムーンみなさん順調でしょうか?

12/17(日)開催の「アローラクリスマス」略してアロクリ、続々とエントリー頂いております。現時点でのエントリーリストを以下に記載しておりますので、エントリー頂いた方はご確認下さい。

にしてもですよ。だいぶ豪華ですよこれ。

・第1回アロコン優勝者(アースさん)

・第2回アロコンZ優勝者(ふっぴーさん)

・第2回アロコンZベスト4(うきにんさん)

・WCS2017日本代表(CL2017大阪大会優勝)ドラゴラーさん

他にも次回バトクロ権利保持者の方やエントリー頂いており、アローラ限定構築という枠を超えて楽しみなメンツになっております。

 

12/16 00:00時点のエントリー状況

・エントリー人数:46名(キャンセル除く)

・エントリー一覧(敬称略・エントリー順)

1 ふっぴー

2 こばゆう

3 うきにん

4 アズサ

5 ロロたんぬ

6 のぞむ

7 リョウ

8 はむちよ

9 まさき

10 のなめ

11 おにぎり

12 カズマ

13 夏希

14 ぶんぶく

15 ハル

16 あぽろ

17 りょーすけ

18 ドラゴラー

19 デネにき

20 ぺるー

21 松本蒼馬(エビフライ)

22 ひらじ

23 ゆん

24 ゴロー

25 アリア

26 はっしー

27 なにものか

28 アース

29 ふらしょん

30 ななな

31 鈴衣

32 トンズラー

33 ヤマザキアラタ

34 マーライオン

35 たろ

36 おしゅん

37 シロ

38 ケイタ

39 よっしー

40 Yu-

41 ラウス

42 ろく

43 たかぼー

44 けろぽん

45 Oばっち

46 めん

47 ヤナギ

48 ユズ

 

とはいえ、どんなデッキを組めばいいのか分からん!という方もいらっしゃると思いますので、来週以降はアローラ限定環境を考えるのが楽しくなるコンテンツを紹介していこうと思います。

 

【募集停止】サンムーンシリーズ限定構築戦「アロコンクリスマス」開催!

(12/11 スケジュールおよび試合形式について追記しました)

 

アローラ!ウルトラサンムーン発売間近ですね!

カードの方も12/8に新シリーズ発売!

ということで!!!!!

 

サンムーンシリーズ限定構築戦やります!

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◯概要
日時:12/17(日)12:30受付開始・13時試合開始
場所:バトロコ高田馬場
定員:32名(先着)

※終了しました
参加費:500円(参加賞あり)
※ビギナー向けリーグの予定有り(下記参照)

 

◯レギュレーションについて
・サンムーンシリーズのみのカードで作られた60枚デッキを使用。サイド6枚。
・BEST of XY収録のカードは使用不可
・30分一本先取
・全試合スイスドロー形式を予定。試合数は参加人数により決定

 

◯タイムスケジュール(予定)

1300- 開会式・連絡事項
1310-1回戦
1350-2回戦
1430-3回戦
1510-4回戦
1600-5回戦
1650-閉会式・上位発表

 

◯試合形式について(12/16一部変更有り)

スイスドロー5回戦、30分BO1
・時間内に決着付かない場合、エクストラ3ターン、それでも未着の場合引き分け(サイド枚数を参照しません)
・勝ち点は3-1-0

・マッチングは勝ち点、オポで決定

・最終順位は勝ち点、オポ、直接対決で決着

 

◯ビギナー向けリーグについて
・「CSP獲得可能な公式大会未経験」「ジムバトル未経験」な方を想定したビギナー向けのリーグを用意します(サンムーンから始めた方でなくても構いません)

・希望の方はエントリー時にその旨選択下さい。

・試合形式はスイスドローによるマッチングを想定していますが、リクエスト等あれば柔軟に対応致します。またビギナー向けリーグのみ、試合の合間でのデッキ変更やカードの変更を有りとする予定です。

※定員は一般リーグとビギナー向けリーグ合わせて32名

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SM4+まででだいぶトレーナーズも揃って来ましたし、XY無しでもいける環境になってきました。12/8発売のSM5では「プリズムスター」システムも登場するとのことで、かなり面白くなりそうです。

 

▼こんな方にオススメです

・最近のスタン環境に飽きた方

・XYのカードあんまり持ってない!!という方

・スタンでは活躍できないお気に入りのポケモンを活躍させたい!という方

・新弾のギミックを早く試したいという方

・「来年XY落ちるやろ!むしろはよ落ちろ!」と思っている方

 

----エントリー受付は終了しました----

 

なおビギナー向けリなーグを用意した背景やサンムーン環境に関するお話は以下に続きます。ご興味ある方はお読み下さい。

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▼なぜビギナー向けリーグを作ったか

今年の夏に「ニャオニクス杯」というカップル向け対戦イベントをやったんですが、参加者の36%(n=44)がサンムーンシリーズからポケモンカードを始めたことが大会後のアンケートからわかりました。主催側としては想定より高い数字でして、サンムーンシリーズから新規のプレイヤー層が増えていると感じています。

ニャオニクス杯の狙いの1つに、そういった「ビギナーかつあまり外の人と対戦・交流したことがない」という方が一歩外に踏み出す機会を作りたい、というのがありました。今回もサンムーンシリーズ限定構築をやるのであれば、それに近い仕組みがあったほうがいいのでは、と思った次第です。一応スイスドロー形式と書きましたが、何かリクエストあれば希望にそった形でやろうと思っています。

 

▼なぜサンムーン限定構築か

最近、なにものかさん主催の「ポケカプレゼンオフ」というイベントでポケモンカード(の特にポケモン)のスペックについて調べて発表するという機会がありまして。旧裏第一弾からSMシリーズまでのポケモンのHPや最大ダメージをちまちまExcelに入れて計算してたんですが、そこで思ったのは

・EXやGXポケモンは一部の例外を除いてワンパンされるようなHP設計になっていないし、するようなワザの設計にもなっていない

・だからこそGXワザは明確にEX・GXポケモンを一撃で倒せるようなデザインになっている

・なのに!よるのこうしん、ゾロアークGX、MレックウザEXときたら!!!

・特によるのこうしんは環境に残りすぎ

・多分よるのこうしんやゾロアーク、レックが悪いのではなく、バトルコンプレッサーとスカイフィールドが悪い(もちろん良かった面もあるんだけど)

 

何が言いたいかというと、特にGXワザが出てきたサンムーンシリーズの醍醐味って、実はスタン環境じゃ味わえないのではないか。サンムーンシリーズ限定構築で初めて分かる楽しさもどこかにあるんじゃないか、みたいなことを思った次第です。

実際のところはやってみないと分からないのですが、新シリーズ出ますし、年末ですし、楽しんでもらえればいいなと思っています。ぜひご参加下さい!

----エントリー受付は終了しました----

デッキレシピ:鋼ゾロアークシルヴァディ

新弾リリースに付きデッキ供養。SM4のレジスチルでエネ加速しつつ、カミツルギGXで特殊エネを割って細かいテンポアドバンテージを積んでいくデッキです。

 

19 ポケモン

3 レジスチル

3 ゾロア

3 ゾロアークGX

2 タイプ:ヌル

2 シルヴァディGX

2 カミツルギGX

1 コバルオン

2 カプテテフGX

1 ウソッキー

 

12 サポート

3 プラターヌ博士

2 N

2 アズサ

2 グズマ

1 アセロラ

1 オカルトマニア

1 センパイとコウハイ

 

14 グッズ

4 ハイパーボール

4 サーチャー

2 こだわりハチマキ

1 レスキュータンカ

1 ファイトメモリ

1 サイキックメモリ

1 フィールドブロワー

 

3 スタジアム

3 スカイフィールド

 

12 エネルギー

8 鋼エネルギー

4 ニコタマ

 

▼動かし方

冒頭にも書いたとおり、細かいテンポアドバンテージを積み重ねていくデッキとなります。殴り合いの中にエネ加速+エネ破壊を挟むことで、中盤のどこかで「動けるアタッカーが自分側にしかいない」という状況を作り出します。

シルヴァディの役割は

・前のスチルを下げてゾロアークGXを前に出す

カミツルギGXが縛られるのを防ぐ

・相手がGXメインの場合、序盤にリベリオンGXで相手の大物を一匹狩る

・メモリをつけて闘弱点・超弱点をワンパン

等です。逆に言えば上記に当てはまらない場合前には出しません。

またカミツルギはエネ破壊の他に、

ゾロアークGXのライオットビートの肥やし

・サイド奇数戦を挑まれた際はスラッシュGXで終わるプランを持てる

などがあります。特に序盤にリベリオンGXを使う必要がない場合、たいてい相手に非EX/GXを挟まれているので、スラッシュGXで決めるパターンは割りとあります。

 

▼強みと弱み

このデッキもご多分に漏れず、環境的に特殊エネ破壊がはびこっており、基本エネ2枚で動くゾロアークGXは相対的にかなり強いわけです。またレジスチル(エネ加速+30打目)とゾロアークGX(とりひき)のおかげで盤面の再現可能性が高く、上振れと下振れが少ないデッキになっています。

一方でこちら以上にテンポ加速してくるデッキは不利です。マーシャドー行進やホウオウは、

・あまりエネ破壊が刺さらない

・こちらより早い

・こちらのGXをワンパンしてくる

などの理由で厳しい戦いを強いられます。

 

とはいえ、極端に弱いデッキがあるわけでもなく、きちんとゲームプランを立てれば幅広い相手に対応できるのが強みです。リベリオンGXで大物を序盤に狩るプランもあれば、サイド奇数戦に付き合ってスラッシュGXで勝つプランもある。ポテンシャルはあるデッキだと思っています。

ルガゾロ(ルガルガンゾロアーク)の変遷

新弾(SM4)が出てから10日近く経ちました。早いものでSM3+『ひかる伝説』からもう2ヶ月が過ぎています。SM3+の最大の目玉となったゾロアークGXは各所で活躍していますが、そのうち最大勢力であったルガルガンゾロアークは、この2ヶ月という短い間に大きく変化しています。

環境が変わるにあたり、前環境の支配者だったルガゾロとは何だったのかを、その変遷を追いながら考えてみます。

 

▼前提ールガルガンGX(夜)の概要

まず前段としてゾロアークの相方であるルガルガンを中心としたデッキの概要です。

 

・中打点テンポ破壊型のコントロールデッキ
→ブラッディアイで相手のエネのついたポケモンを倒し、盤面が整う前に勝ち切る
→基本的にメインアタッカーはルガルガン自身が担う

 

▼夜ルガルガンの課題

・打点の低さ(ハチマキ+ストロングで160)
・テンポロスのリスク(技が3エネ&特殊エネ依存)

 

ルガルガン系統のバリエーション

様々なバリエーションが生まれましたが、基本的に上記の課題2つを解消するためのカードが大半です。

○打点不足を補う

・エフェクトブイズ

→鍛冶屋、森、レックウザといったテンポ加速してくるデッキに対し、火力で競り勝つ必要があった

ライチュウ

→非GXで190まで出せる。またエネを引くためのシェイミとの相性も良い
レジロック

→1枚出すだけでテテフに届く(ハチマキ+ストロング込み)

 

○テンポロスを防ぐ

ライチュウ

→打点もさることながら、ニコタマ1つで殴れるためルガルガンが間に合わない場合の助けとなる。テテフGXも同様。
シェイミ

→毎ターンストロングなりニコタマなりを何処かに貼らないといけないため、ドローソースが必要だった
・エネくじ

→負け筋となるシェイミを出したくない場合こちら

・時のパズル、スペシャルチャージ

→ストロング、ニコタマを落とされた時のため

 

ルガルガンの栄華と凋落

デスローグで1度はHP200前後を食えるため、意外に対応範囲が広く、チャンピオンズリーグ2016の愛知大会(2017年5月)では猛威をふるいました。

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しかしこの愛知大会をピークにルガルガンデッキの勢力は衰えていきます。

バクガメスを主軸に据えたガメスボルケの台頭

→ハチマキ+スチームアップ1回で容易に落ちる

キュウコンジュナイパーの台頭

→210点を出しづらいルガルガンにとって、キュウコンの壁は結構高い

カプ・ブルルの台頭

ルガルガンの弱点を突くことができ、かつ炎弱点でない

もちろん、その後の千葉大会でも上位入賞はしているのですが、愛知大会ほどの勢いではありませんでした。更にその後1エネでワンパンしてくるグソクムシャGXや、高HP高火力のサーナイトGXなどが登場し、メインアタッカーを張ることが厳しくなります。

 

▼ひかる伝説発売直後:ルガゾロ初期(ルガルガンメイン・ゾロアークサブ)

そんな中今年の7月にSM3+で登場したゾロアークは、
・クリティカルだった210が出るようになった
・とりひきによってテンポロスの確率を下げられる

ということで、ルガルガンデッキの持つ2つの課題両方に刺さる素晴らしい相方でした。とはいえ、初期のルガゾロはあくまで愛知大会で上位に来た「ルガルガンライチュウ」のライチュウを置き換えたものに近かったようです。つまりあくまでメインはルガルガンであり、200前後の打点が必要なときに殴りに行くというサブ的存在でした。

実際、『ひかる伝説』発売直後にジムバトルで入賞したルガゾロはゾロアークGXラインが2-2です。今では3-3以上入っているのがほとんどのはずです。

 

▼横浜大会前:ルガゾロ中期(ルガルガンゾロアーク半々?)

ところがゾロアークの特性「とりひき」による安定感が知れ渡ると、むしろ「殴れるドロソ」としてゾロアークの比率が上がっていきます。

8月にはシェイミ+スカイフィールドで山を掘り進めながら序盤からゾロアークが210前後出せるによう盤面を整え、ルガルガンが場をかき乱すという形になっていきます。むしろゾロアークライン4、ルガルガンライン3という逆転も起きてきたのがこのころです。

 

▼横浜大会:ルガゾロ後期(ルガルガンゾロアーク半々?)

その後ゾロアークGX自体の増加を受けてマーシャドー搭載型の行進が台頭、また特殊エネ破壊が横行します。それに呼応するようにルガゾロ側も変化し、横浜大会2位となったとーしん選手のルガゾロは

・時のパズル採用

・ストロングを減らし基本闘エネの採用

アローラベトベトンの採用

と変わります。代わりにルガルガンGXの採用枚数は2枚と少なくなっており、主がゾロアークGXであることが分かります。

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▼今後:マッシブーンGXの登場

そして今月、新弾で「ジェットパンチ」を搭載したマッシブーンGXが登場しました。闘1エネで前後に30ずつ与えられるこのウルトラビーストは、ルガゾロが持つ課題をさらに埋めてくれる強力なカードです。

・後手でもテンポロスしない

ルガルガンゾロアークも進化ポケモンであるため、ルガゾロはどうしても後手が弱いデッキでした。マッシブーンGXにより、後手なら後手でジェットパンチでダメカンをばらまき始めるというスタートが切れます。

・スカイフィールドへの依存度が減る(≒ウソッキー下でも倒せるポケモンの幅が広がる)

→ジェットパンチでダメカンをばらまくことで、スカイフィールドがなかったりウソッキーでベンチを絞られた際もゾロアークGXが倒せるポケモンの範囲が広がります。ルガゾロにとってはより安定性を上げてくれるパーツと言えます。

「とりひき」と「ブラッディアイ」という2つの強力な特性により、高い精度で有利盤面を構築できるルガゾロは、何より安定性が高く、まだ暫くの間はメタの中心に居続けそうです。