ニャオニクスな日々

夫婦でポケカやっています

第三回☆みんなのデデンネ杯に出てみたよ

みやたさん主催の第三回☆みんなのデデンネ杯に参加して来ました。新しいデッキを試すのと、某カップル向け大会を開催するのでみやた夫妻に招待状をお届けするのが目的です。参加人数22名くらいだったでしょうか。ジムバトルや自主大会はこのくらいの規模がちょうどいい気がします。4回戦くらいすると終わる感じ。主催ありがとうございました!&お疲れ様でした!

 

デッキはアロコン紅白やチャンピオンズリーグで使えなかったデッキを使うつもりでした。

ドヒドイデGX+フーパカプ・テテフミミッキュ

ハクリューダークライ(祈りダークライ

どっちもだいぶピーキーなんですが、ドヒドイデは新弾で毒が強化されるのでそれを待って使うことにしました。よって持ち込むのは祈りダークライ。海外で入賞してたアレです。りゅうのいのりしてからエネつけまくってあくのはどう!どーん!なアレです。

 

▼対戦結果

◯1回戦

vs. マイキーさん ✕ アローラキュウコンGX+アローラキュウコン

先手ロコンこちミニリュウ。そこではたと気づく。

「オカルトマニア入れ忘れた……」

 

ひかりのけっかいを突破できず負け。

 

◯2回戦

ミウラさん ✕ まるごしヤドキング+エフェクトブイズ

春ファンに続き2度目の対戦。春ファンのときは僕がエネなしニョロトノファミリーズを使ってましたが、今回はミウラさんがエネなしまるごしヤドキングでした。非常に面白いデッキだったんですが僕が事故ってシェイミ倒されて種切れという幕切れ。すいません……。春ファンの実質カガリに続き実質3エネに負けるという実質ほにゃららに弱いという法則が出来ました。

 

◯3回戦

お名前失念 ✕ MフーディンEX

なかなか谷やエネルギーが引けない様子も、まあ一枚引ければなんとかなる技構成なので序盤は殴り合い。なかなかこちらがエネルギーを上手く引けず打点が上がらない所でフラダリで負け。ギラティナEXがかなり刺さったので勝ちたかったんですが。

 

◯4回戦

鯖さん ◯ MハッサムEX

初! ようやくヨノワールじゃない鯖さんにも慣れて来ました。試合は3ターン目あたりにシェイミシェイミプラターヌで一気に13個くらいエネがついてそのまま制圧。ようやくデッキが回りました……。ちなみにフリーでやったvs.ブルルガノンとの「脳筋!先に殴ったほうが勝ち対決!」は負け。先に殴られたから。これはこれで楽しかった。

ということで残念ながら1-3でした。祈りダークライ、動かし方はシンプルなはずなんですが、イマイチ回ったり回らなかったりの差がある模様。あとオカルトマニアは入れよう。ただどっちみちラボが厳しいけど。そして妻は以前ブログで書いたデンリュウデッキを改良し持ち込んだところ、2-2でした。デンリュウより勝率悪かった……。

終わったあとはみやたさん宅におじゃましてボドゲ三昧。どれも面白かったです。しかしみやたさんの回りはボドゲ教育が皆さん施されてますな……。プレイも教えるのも上手かった。一番好きだったのはクーでした。それ以外のゲームもだいたいブラフかけるゲームが多く、「ボドゲは性格が出るんだな……」って思いました。なお我が家にあるボドゲモノポリーアイラ島エディションです。蒸留所のマスに止まるたびにウィスキー一杯飲む勝手ルール付き。

自分でデッキを組んだことのない妻が1人でデッキを組めるようになるまで

今回は本筋に入る前にブログ名のお話からです。僕はポケモンカードを妻とやっております。なぜニャオニクスかというと、カップルっぽいポケモンニャオニクスだったので、ニャオニクスな日々です。もしかするとトリトドンな日々だったかもしれません。いやあれは東西か。とにかく極めてイージーな理由です。

その妻ですが、1年近くポケカをやっているものの、自分でデッキを組んだことがありりません。僕がデッキを組み、負けると「勝てるようにして!」と僕がオーダーを受け、僕がチューニングします。べつに家庭内環境をさらけ出すつもりはないのですが、とにかくデッキ構築に関してはザ初心者です。ところが最近、外で対戦する機会が増えてポケカ熱が上がったようで「自分でデッキを組みたい!」と言い出しました。とはいえさすがに徒手空拳では厳しいので、試しに家庭内講習会をすることになりました。備忘録としてそのプロセスをここに載せておきます。

 

▼考え方―カードを4種類に分ける

普通、ポケカでデッキを組むときは「ポケモンがこれとこれ、サポートがこれとこれ……」みたいな感じで組むと思います。ただこれはデッキを組むのに慣れてる人のやり方で、そもそも自分で組んだこと無い!という人には実はハードルが高い入り方だと考えていました。

そこで今回妻にはまず最初に「1.使いたいカード(コンセプト)」を挙げてもらいました。そしてそれを中心に

2.コンセプトを実現するためのカード

3.弱みを補うカード

0.どのデッキにもだいたい入るカード

を一緒に考えました。

 

0.どのデッキにもだいたい入るカード

ハイパーボールやバトルサーチャー、プラターヌ、フラダリなど「とりあえず入るカード」は予めスペースを割いておきます。忘れてあとから入れようとすると枚数調整が面倒になるので。枚数は仮なのであとから調整をかけます。

4 プラターヌ博士

4 N

2 フラダリ

4 ハイパーボール

4 バトルサーチャー

1.使いたいカード(コンセプトカード)

妻はデンリュウ(とメガデンリュウ)が好きなので、

・MデンリュウEXの「エクサボルト」で170打点+確定マヒで相手を確実に倒しつつ

・デメリットである自身への30ダメージを「うねりの大海」で解消し技を連発する

というコンセプトになりました。

 

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ということで、とりあえず必要なカードを用意します。

※枚数は後で調整するので仮置きです。

 

4 デンリュウEX

3 MデンリュウEX

4 うねりの大海

4 Mデンリュウソウルリンク

 

2.コンセプトを実現するためのカード

◯エネルギー

まず考える必要があったのはエクサボルトのエネルギーでした。雷雷+無色2というのは環境云々を抜きにしても重いです。まずニコタマは必須です。電気エネルギーもそれなりに要ります。とりあえず8枚くらいは必要だろうと考え、同じように枚数を仮置きします。

8 雷エネルギー

4 無色ニコタマ

 ◯エネルギー加速

とはいえエネルギーを十分に用意しても4エネは厳しいことに変わりありません。何らかの加速が必要です。メガターボはひとまず採用として、それ以外の加速手段についてはここで分岐が発生します。

A.デンリュウEXのサンダーロッド(山札4枚めくって中の雷エネを好きに付ける)

B.MライボルトEX(+バトルコンプレッサ、ピーピーマックスなど)

C.レックウザ(ターボストーム)

Z.(共通)メガターボ

最初に妻が選んだのはデンリュウEX自体で加速するA案でした。当然そのままでは安定しないので山札の順番を操作できるマオを追加で用意します。またマオを引くためにカプ・テテフGXを入れました。メリットはデンリュウ単騎で動けることと、スペースに余裕が出来ることです。

2 マオ

1 カプ・テテフGX

3 メガターボ

◯ドロー・サーチ

コンセプトカードにソウルリンクとうねりの大海があり、これらは序盤に必ず引きたいカードです。そのためトレーナーズポストで入手確率を上げます。またこれらを含めてそこそこ要求パーツが多く、またテテフGXはマオを呼ぶために使う可能性があるため別のドローソースとしてシェイミEXを採用しました。

4 トレーナーズポスト

2 シェイミEX

 3.弱みを補うカード

 ほぼデッキの骨格は完成したので、残りのスペースで弱点を補完します。このデッキが苦手なのは、

・ガメスボルケや白レックなどの速攻性のあるデッキ

アローラキュウコン(ひかりのけっかい)、メレシー

ルガルガンなどの闘デッキ

・(軽石が使えないため)フラダリなどでエネのないデンリュウが縛られる動き

・エクサボルトでマヒさせた相手がアセロラやAZで戻される動き

あたりです。速攻型のデッキに対してはいったんオカルトマニアで速度を減速させることにしました。こちらの場が完成すれば勝ち筋はあるからです。また2番目のアローラキュウコンやメレシー対策も兼ねています。

3番目の闘デッキは根本的な対策は正直厳しいです。が、ルガルガンに関してはエネ破壊が刺さるためクセロシキを採用。フラッシュエネルギーも検討しましたが逆に改ハンを食らってテンポを失うこと、サンダーロッドの対象にならないことから不採用としました。

またデンリュウが縛られる動きについては、アセロラとカプ・コケコGXを入れることとしました。逆に相手のアセロラ・AZは直接防ぐことはできません。そこでエクサボルトの火力を上げてワンパン範囲を広げることで、間接的にアセロラの活躍機会を減らすことにしました。とはいえソウルリンクがあるためハチマキなどは使えません。そこでククイ博士で打点を上げることにしました。20とはいえ、エクサボルトの打点が170なので、HP180まで見れるようになったのは大きな進歩です。

1 オカルトマニア

1 クセロシキ

1 アセロラ

1 カプ・コケコGX

1 ククイ博士

 ここまでで枚数を数えると62枚。あと2枚減らす必要があります。とりあえず、0で入れたプラターヌ博士とNを一枚ずつ落としました。トレーナーズポストもテテフGXもあるのでとりあえず何とかなるだろうという楽観的観測です。動かしてみて必要であればまた入れます。

※選択肢も含めて実際に並べるのがミソ

上から順に「0.どのデッキに入るカード」「1.コンセプト」「2.コンセプトを実現するカード(エネルギー+メガターボ)、同エネ加速の選択肢A~C(メガデンリュウデンリュウのフィギュアは敷居です)、同ドロー・サーチ」「3.弱みを補うカード」です。選択肢は頭の中でだけ考えるのではなく実際にパターンを洗いだしたらカードを並べるのが重要です。またなるべくチューニングするごとにその過程を写真で撮っておくことをお勧めします。

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▼対戦~チューニング

ひとまずデッキが完成しました。ちなみに文章だと上記をすべて僕が考えたように見えてしまいますが、当然妻と「エネ加速する手段は何がある?」「このデッキは何に弱い?」などのコミュニケーションを挟んでいます。

なおこの当初のバージョンは動かす前から不安がありました。上手く動けば2-3ターン目にはエクサボルトを打てるのですが、なにせ「デンリュウEXが前に出る→マオを使ってサンダーロッド→ソウルリンク付けて進化してエネはってエクサボルト!」と非常に単線的な動きを前提としており、この動きから少しでも外れると途端に弱くなります。そしてかるいしが入っておらず、テテフやシェイミの打点を上げる道具もないため、元の路線に戻るための時間稼ぎも厳しい構築です。

チューニングのためいくつかのデッキと対戦した結果、不安は現実のものとなりました。当然そう簡単に2-3ターン目にエクサボルトが打てるはずもなく、かつ1ターンでもエネが貼れないと致命的なテンポロスになります。特にデンリュウ以外でスタートした時の動きがかなり厳しいため、エネ加速の手段を変更することにしました。

チューニングはMライボルトEXを経て、今はレックウザを試しています。上記の4分類は最初にデッキを組むときにも役に立ちますが、本領を発揮するのはチューニングだと考えています。最初から思い通りの動きをするデッキが組めることは稀です。作った、負けた、そのまま放置、にならないように、デッキの中身をモジュール化し、さらにそれを分岐した選択肢含め記録しておくことで、どこが悪かったのか、効率的に考えられるようになります。実際妻はこれを期に1人でデッキをチューニングするようになりました。

▼まとめ

◯デッキの中身をモジュール化する

1.使いたいカード(コンセプト)を決めて、

0.どのデッキにもだいたい入るカード

2.コンセプトを実現するためのカード

3.弱みを補うカード

の3つを考える。

◯複数の選択肢が生まれたらいったん全部洗い出してカードを並べてみる

◯バージョンごとに記録を残しておく

何かのご参考になれば幸いです。

アロコン紅白レポ!

第1回第2回と参加してきたアロコンの第3回に参加し準優勝したのでそのレポです。

 

今回はBoXY 発売後のためカードプールがスタンダードと近似しています。代わりにチームサン・チームムーンの二手に分かれ勝ち点の総数を競うという紅白戦形式になっています。

環境分析

以前のアロコンならここが手厚くなるのですが、スタンダードとほぼ同じなのでさらっと。スタンダードで使用可能でアロコンで使えない主なカードは以下。

 

・活力剤

・すごいつりざお

・かるいし

ポケモン大好きクラブ

・エリートトレーナー

・アクア団、マグマ団関連(ポケモン・秘密基地・切り札隠し玉)

など

 

現行環境にいる大概のデッキは組めます。が、かるいしの不在は結構甚大です。序盤にもたつくと「エメラルドブレイク!」「よるのこうしん!」「スチームアップぐれんのほのお!」「ブラッディアイ!」とか言われて莫大なボードアドを持ってかれる環境です。1ターンエネ貼り損ねたら死ぬ世界で、前が縛られることは絶対に避けなければならない。

ということで、ポケモン入れ替えをコルニで好きなタイミングで持ってこれるルガルガンを選択しました。本当はせっかくなんで普段使ってあげられないドヒドイデやレヒレ、アマージョGXを使いたかったんですが時間が間に合わず。

◯当日の様子

・0回戦

 妻と2人で参加したのですが2人ともチームムーン、つまり年長者チーム(ポリティカルコレクトないいかた)でした。妻は告知当初から僕と別々のチームになる前提だったらしく、僕と対決する気まんまんでしたが結果は同じチーム。「私の方がずっと若いのに……」とブーブー言ってましたが僕はニヨニヨしてました。

 

→0回戦・勝ち(ジャッジキル)

 

・開会式

チームサンリーダー、とーまさんの挨拶が印象的。「コインは表!トップで解決!」名言や。そして若さや。

 

・1回戦 もこさん 行進 ×0-6

 春ファン準優勝者。つい先日内定貰ったらしく、おめでとうございます!

なお試合の方はサポートをクセロシキ1枚しか引いた記憶がありません。というかそれしかありません。ちなみに続けてフリー対戦やってもらったところ、おうじゃのひらめきヤドキングとクラハン併せて4-5回表を出されて「あーこれがとーまさんの言ってたやつか!!」って思いましたまる。

 

・2回戦 ふっぴーさん ◯6-1?

アロコンZ優勝者。二戦連続トイさんイベント上位者を引く謎。マリガンでルナアーラGXとソルガレオGXを見て早々にヤバイ気配を感じる。試合は気合いでコスモッグを潰しにかかるも縦引きでソルガレオが立つ。そのまま順当にソルバーストGX。

 

かと思いきやなぜかカプ・ブルルGXとカプ・レヒレGXがベンチに。これはもしや……。

 

「ソルバーストGXでレインボーエネルギー4枚貼ります」

 

守り神&ルナソル全員集合デッキ……!!!

 

負けた。コンセプト凄い。アロコンでしかできない構築。

 

ちなみに勝負はブラッディアイでブルルを呼び小ルガルガンで殴ってルガルガンGXでワンパンできるようにしたところ、それを嫌ったカプ・コケコGX降臨。返しで大ルガルガンにハチマキ貼って切り裂いて落とした&改ハンした結果レインボーエネルギーがなくなりそのまま押し切り。

聞けばコスモッグ2体サイド落ち、しかも前の試合は光の結界アローラキュウコン相手にオカルトマニアがサイド落ちとのこと。多分何がサイドに落ちても辛いんだろうな……という構築でしたが、個人的にはアロコンらしいデッキでMVPでした。何よりガノンブルルで1人だけ居なかったレヒレが仲間に入っていてよかったです。よかったねレヒレ。

 

・3戦目 ゆめいろさん ◯6-1

よろしくお願いしまーすポケモンオープン!

 

ナマコブシ2体。

 

投げたい。しかも当然のように炸裂バルーンが付きます。投げられない!

 

頑張って相方のカプ・レヒレGXをデスローグで落として粛々とナマコブシを狩ります。バルーン付いてるナマコブシを小ルガルガンで落とすとなぜかルガルガンも一緒に落ちるんですよね……。とびだすなかみ、はじけるこぶし!

 

ということで個人は2-1でした。チームムーンは最終的に2点差でサンに惜敗。準優勝となりました。準優勝です。準優勝。間違ってません。

 

合間に色んな方々ともお話できて楽しかったです。主催のトイさんイラクサさんありがとうございました! 

大会中にグズマのカードが発表されたため、試合後、次アロコンやるとしたらXY切っても良いよねという話も勝手にしてました。多分そろそろレギュレーション変更のアナウンスがくるはずなので、次回、真のアロコン環境での大会があっても面白そうです。

 

ちなみにアロコンは参加賞としてイラクサさん特製のGXマーカーが貰えるんですが、実は3種類コンプしてる人少ないらしいです。我が家は夫婦でコンプ。やったね! 

 

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ガメスボルケ一強時代の環境考察 ポケモンカード チャンピオンズリーグ2017 岡山~千葉大会

千葉大会1日目、2日目の上位デッキレシピが発表されましたね。愛知→岡山→千葉と短い期間で大きく環境が動いたので、いったん振り返ってみたいと思います。

 

▼愛知大会→岡山大会 ~テンポ破壊を超える展開力~

前回の記事で書いたとおり、愛知大会は「テンポ破壊」の時代でした。宮城大会で活躍したケンタロスダストダスアローラキュウコンGXなど、中速の中~高打点デッキに対し、ルガルガンGXやニンフィアLOなどテンポ破壊型のデッキが押さえこむ構図になったのです。

これに対し、岡山大会でプレイヤーが出した答えは「エネ加速・高火力」でした。ポケモンカードに限らず、他のカードゲームでもテンポ破壊のデッキは存在します。そしてテンポ破壊への解答は一般的に「テンポ破壊側を上回る速度でこちらのリソースを展開する」ことです。事実、岡山大会で台頭したのは以下の2つでした。

・エネルギーを大量に積み、かつバクガメスGXを前面に出すことで火力を上げたボルケガメス

・ピーピーマックスやクワガノンを投入し、高火力を目指したブルル系

いずれもエネ加速と高火力により、特にニンフィアLOに対する耐性を持ったのです。またブルル系は言わずもがな、タイプ相性上ルガルガンに強く、また弱点がないためボルケにも台頭の勝負ができます。 

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▼岡山大会→千葉大会 ~バクガメスvs.その他~

岡山大会で活躍したデッキのうち、ガメスボルケは瞬く間に広がりました。エネ破壊に強く火力もあり、動きもシンプルなため、千葉大会でも会場を席巻しました。結果、一日目はA・Bともにガメスボルケが、2日目もA優勝はガメスボルケ、Bでも3位・4位はガメスボルケと、まさに赤い旋風を巻き起こしたのです。1日目・2日目のA・Bベスト8計32デッキのうち、実に1/4がガメスボルケでした。

またもう一つ興味深い変化があります。ルガルガンです。愛知大会では上位にいたものの、ブルルの台頭で岡山では鳴りを潜めたルガルガンですが、千葉大会では1日目・2日目のA・Bベスト8に計6デッキ食い込みました。ただしその多くは多かれ少なかれエフェクトブイズを搭載しています。弱点であるジュナイパーラランテスを倒すブースター入りのものはもともと存在しましたが、千葉では特にシャワーズの搭載が目立ちました。象徴とも言えるのが2日目Bのルガルガンライチュウです。これは愛知大会で入賞したルガルガンライチュウとほぼ同じデッキですが、1枚差しだったブースターがシャワーズに変わっています。

また他にもビークインゾロアークなど非EX/GXの1進化ポケモンを搭載しつつエフェクトブイズで弱点を着くデッキが千葉では目立ちました。元々存在していたアーキタイプですが、バクガメスがトラップシェル+ちからのハチマキ+スチームアップ1で倒せないHP100前後の非EX/GXに対しテンポを取りづらいため、採用したプレイヤーが多かったと思われます。

このように、千葉大会はそれまでのテンポ破壊vs.テンポ展開という枠を越え、ガメスボルケvs.その他というガメスボルケ一強時代の様相を呈したのです。

 

 

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▼今後の展望

上にまとめたように、基本的にメタの中心はガメスボルケです。ただし完璧な対抗馬はいないように思えます。なぜなら「ガメスボルケに優位かつ他のデッキも見れる」アーキタイプが非常に少ないためです。

まず弱点活用系は速度が足りません。エフェクトブイズはシャワーズが立つまでにややラグがありますし、ゲッコウガキュウコンは1ターンでガメスを倒せる状態になるまで時間がかかります。そのため完全な優位とは言いがたいと思われます。またこれらは火力の問題からニンフィアLOに寝首をかかれる恐れがあります。

有力なのは白レックです。ただ苦手なデッキがかなりはっきりしているため、採用に二の足を踏むプレイヤーも多いと思われます。

もう一つはツインダークライです。火力は劣りますが、まわし搭載型のガメスボルケが少ないためこだわりハチマキを付ければEXの方でなんとかなります。またバトルコンプレッサーで山を圧縮するため、後半のNゲーに強く、デッドエンドGXを絡めて早めに展開すればそのまま押しきれる可能性があります。

そもそもガメスボルケが真っ正直なビートダウンデッキなため、圧倒的に有利なデッキが作りづらいのも事実です。基本的にはガメスボルケに対し一部の要素で勝てる(速さは勝てるが火力は勝てない、などなど)デッキがチューニングをかけながら対応していく、という形になりそうです。

ミドルレンジからテンポ破壊へ ポケモンカード チャンピオンズリーグ2017 愛知大会

チャンピオンズリーグ2017 愛知大会の上位レシピが発表されましたね。前回の宮城大会から大きく環境が様変わりしていたので、まとめてみました。

ミドルレンジからテンポ破壊へ

一言で表すならば「ミドルレンジからテンポ破壊へ」なのかなと思います(かなり簡略化した図なので個々のデッキの相性はいったん省略します)。

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宮城大会はダストダスアローラキュウコンGX、ゲロジュナなど中速中~高打点のデッキが上位を占めていました。ゴミなだれダストダスの登場で環境の速度が遅くなり、中打点の戦いを如何に制するか、が鍵になっていました。

一方愛知大会上位で目立つのはルガルガン、LO系といったテンポ破壊のデッキです。ルガルガンとLOは勝利条件も速度も異なりますが、ベンチ呼び出し(ルガルガン)・エネ破壊、手札破壊(LO系)で相手に盤面を作らせないという意味では同じプロセスを辿ります。ミドルレンジ系はこれらのデッキに厳しい戦いを強いられ、上位進出を阻まれた可能性があります。

テンポ破壊系のデッキに強いのはハイテンポ系デッキです。盤面を崩される前に叩き潰す勝ち筋があります。ただしハイテンポはもともとミドルレンジ系に対し耐久面やサイドレースの面で不利な点があり、BO3×7戦という長丁場では生存率が高くなかったのかもしれません。ハイテンポの中でも最大火力を誇る白レックはミドルレンジのほとんどをワンパンできるため、一時期よりは数が増えた気がしますが、行進や一部見られたライチュウ系に弱く、またウソッキーという強力なメタカードがあるため伸びなかったようです。

▼これからの環境変遷

ルガルガンに対抗でき、かつ炎弱点を持たないカプ・ブルル系デッキが増える可能性がありそうです。ただ序盤で一気に畳み掛けるタイプではないため、ニンフィアを始めとしたLO系に対抗できるのか疑問が残ります。またブルルの相棒が草の場合、ダストの減少を織り込んだ上でボルケニオン系が再度高速化を図る可能性もあります。岡山大会は今週末なのでこの環境が維持される可能性が高いですが、千葉大会まではまだ10日あるため、さらに環境が動くと思われます。 楽しみですね!

BO3でBO1よりも「不利な相手が少ない」デッキを使うべき理由-ゲーム勝率とマッチ勝率の違い

言いたいことはタイトルのまんまです。例えば「この相手には1ゲームしたら6割の確率で勝てる」(=有利)とわかってるデッキとBO3でやった場合、そのマッチで勝てる確率は6割ではありません。65%です。要は2本先取1マッチの場合、有利な相手にはより有利に、不利な相手にはより不利になります。

横軸に1ゲームやった時の勝てる確率を、縦軸にその相手とBO3でやった時に勝てる確率をプロットしました。比較用にゲームで勝てる確率を置きましたが、5分を境にゲームで勝てる相手にはマッチではより勝てる確率が上がり、逆にゲームで負ける相手にはマッチではより負けやすいことが分かります。

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これを見ると、3割しか勝てない相手をこちらのブン回りで張り倒すのは厳しいことが分かります。そのため不利なデッキを減らす構築、プレイングがより重要になります。名古屋、岡山、千葉と今月はチャンピオンシップシリーズが続くので、ちょっとそれっぽい記事を書いてみました。

 

デッキレシピ:エンニュートGXマニューラ

マニューラ! 新弾のエンニュートGXとマニューラをどうにか使いたいと思っていたところ、合わせればいいんじゃない? となったので組んでみました。

 

エンニュートGXマニューラ【XY1-SM2+】

 

ポケモン15
4ヤトウモリ
4エンニュートGX
1エンニュート
2ニューラ
2マニューラ
2テテフGX

▼サポート14
3プラターヌ
3N
2フラダリ
3鍛冶屋
2オカルトマニア
1AZ

▼グッズ19
4ハイパーボール
4サーチャー
2レベルボール
3バトコン
3ちからのハチマキ
2かるいし
1レスキュータンカ
1フィールドブロワー

▼スタジアム3
3灼熱の大地

▼エネルギー8
8炎エネルギー

 

見たまんま、マニューラで相手のテテフGXにダメカン載せてエンニュートGXでワンパンするデッキです。最初はマニューラを夜ルガルガンGXと組ませていましたが、バンバンルガルガンにダメカンが載るので、即解体してこちらになりました。

各所で「過小評価されている」と評判のエンニュート女史ですが、ボルケニオンEXと差別化できるのはつまるところ「特性に頼らず火力が出る」点です(高火力は終盤ですが)。であれば特性持ちを極力押さえて逆に特性持ちを殺しに行くのが妥当な線です。ニューラ出した時点でやりたいことはバレバレなので奇襲性はありませんが、それで特性持ちの展開をとどまってくれるのであればそれはそれでよし。

タイプ相性的に不利なキュウコンGXにもマニューラエンニュートGXでテテフGX2体を倒してサイド3:4交換、その後ちからのハチマキ+ましょうのツメでキュウコンGXワンパンという理想の動きが取れたりもしました。

 

以下個別のカードについてです。

 

・オカルトマニア

マニューラおるのにまだ特性対策積むの?と思われるかもしれませんが、マニューラはあくまでエンニュートGXの序盤の火力補助であり、特性自体の抑制効果は低いです。オカルトマニアで出てしまった特性持ちの昨日を封じながらマニューラでダメカンをばらまきます。

 

・AZ

アセロラと悩みましたが、テテフスタートを初手に無条件解除できること、このデッキはテテフがあまり殴らない想定なのであまりカードがつかないことなどからAZにしました。

 

・ちからハチマキ

打点110族にはちからのハチマキ。これお約束。

 

・レスキュータンカ

マニューラは1回ばらまけばあまり2体目立てるほどでもないんですが、バトルコンプレッサーとの相性が良いので1枚。バトコンとこれがあるだけでなぜか山札の好きなサポートが使えます。不思議。

 

・灼熱の大地

ボルケニオンがいないので炎エネをトラッシュに送り込む役が必要なため。が、あまり要らないかも。2枚でいいかな。むしろエネがちょっとカツカツすぎるのでエネを1枚増やしたいくらい。

 

 

バリヤードは入れてません。バリヤードマニューラ両方が揃わないといけないデッキにした時点でかなりテンポが悪くなりそうだったからです。試す価値はあると思いますが、あとで。